◆専門学校にて管・弦楽器講座◆
−素材としての音をよく聴く−

私が非常勤講師を務める専門学校で、PAコースとローディーコースの学生を対象に「管・弦楽器講座」を開催した。
彼らにとってはあまりなじみの無い楽器について学んでもらおうと、今まではCDや私の拙い演奏を教材に特別セミナーとして開催していたが、今回は学校の計らいもあり弦楽四重奏と金管五重奏の若手プレイヤーに来ていただいた。
学校の特性上、響きの多いライブな教室が存在しないが、それを逆手にとって普段聴くことの無い「素材」としての音を体験してもらうことができ、電気音響を使用した擬似反響板の実験も行うことができた。プレイヤーの方々には過酷な条件を強いることになったが、快く応じてくださり学生にとっても私にとっても貴重な経験だったと思う。
CDやコンサートで聴く楽器の音は、電気音響や部屋の響きを利用した何らかの「加工」が施されているが、その加工をするのが我々音響家の役割である。
いつものPA実習では加工の方法を学んでいる学生たちが、上質の素材に触れる貴重な機会だったに違いない。




(大阪府 森正人)

2011/10